市役所からの空き家通知。数十年前にお亡くなりになった祖父母の相続放棄(代襲相続)を無事に完了した事例

◆ ご相談者様の属性
● 年代・性別: 50代・男性
● お住まいの地域: 滋賀県彦根市
◆ ご相談内容
ご相談者様のもとに、突然市役所から「空き家の適正管理に関する通知」が届きました。
詳しくお調べになったところ、その空き家は45年前にお亡くなりになった「お祖父様」の名義のままであることが分かりました。
ご相談者様のお母様は55年前にすでにお亡くなりになっていたため、ご相談者様が「代襲相続人(代わりに相続する人)」として空き家の管理責任を問われている状態でした。
ご相談者様にとっては、この突然の通知によって、そのような財産が存在することや、ご自身に相続権が回ってきていることを初めて知ったという状態でした。
思いもよらない事態に大変驚かれ、一切関わりのない空き家の管理責任を背負うことはできないとのことで、相続放棄をご希望され、当事務所へご相談にいらっしゃいました。
◆ 当事務所のサポート内容・解決策
① 祖父だけでなく「祖母の相続放棄」も必要であることのご説明
このケースでは、「お祖父様の相続放棄」だけをしても問題は解決しません。
お祖父様が亡くなられた後、30年前にお祖母様もお亡くなりになっています。
つまり、お祖母様は生前「お祖父様の相続人」としての権利義務を持っており、ご相談者様はそのお祖母様の権利も引き継いでいる状態でした。
そのため、当事務所から「お祖父様とお祖母様、両方の相続放棄手続きが必要です」と法的構造をご説明し、着手いたしました。
② 「最後の住所地が不明」という大きな壁への対応
相続放棄は、亡くなった方の「最後の住所地を管轄する家庭裁判所」へ申し立てる必要があります。
しかし、お二人がお亡くなりになってから数十年の年月が経過していたため、役所の戸籍の附票などはすでに廃棄されており、最後の住所を公的に証明する書類が取得できない状態でした。
手がかりは、「不動産の所在地(滋賀)」、「登記簿上の住所(滋賀)」、「名寄帳の住所(大阪)」、「死亡届の提出先(大阪)」、そしてご相談者様の「おそらく滋賀だったと思う」という曖昧な記憶のみで、情報がバラバラでした。
③ 法務局との折衝による証明書の取得
管轄裁判所を確定させるため、当事務所は法務局に対して「死亡届の記載事項証明書」の開示請求を行いました。
通常、この証明書はプライバシー保護等の観点から発行基準が非常に厳しく、専門家が事情を説明しても取得できない(開示されない)ケースが多い書類です。
今回は、相続放棄の手続きにおいて管轄を確定させるためにどうしても必要であるという事情を法務局へ詳細に説明した結果、幸運なことに無事に発行していただくことができました。
※事案や法務局の判断によっては取得できないことも多く、今回は法務局の判断に助けられた部分も大きい手続きでした
◆ 解決までの期間と結果
取得した証明書等から正確な事実関係を調査した結果、お祖父様の最後の住所地は「滋賀県」、お祖母様の最後の住所地は「大阪府」であることが明確になりました。
それぞれの管轄である家庭裁判所に対して、当事務所で相続放棄の申立書や事情説明書を慎重に作成し提出。
無事に両方の相続放棄が受理され、ご相談者様は空き家の管理責任から解放されました。
◆ 担当司法書士からのコメント
「役所からの通知で、何十年も前に亡くなった親族の財産(空き家や山林)の相続人になっていることを初めて知った」というご相談は、近年非常に増えています。
亡くなられてから長期間が経過している場合、「戸籍等の書類が廃棄されていて集まらない」「誰がどの順番で相続したのか権利関係が複雑になりすぎている」といった理由から、手続きの難易度が格段に上がります。
しかし、書類が揃わない場合でも、今回のように関係各所へ事情を説明したり、他の公的記録から証拠を積み上げたりすることで、道が開けるケースは多くあります。
古い名義の相続トラブルや、ご自身での書類収集に行き詰まってしまった場合は、諦める前に一度専門家へご相談ください。
◆ 相続に関して、以下のようなことにお悩みではありませんか?
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当事務所では、お忙しい相続人様の代わりに不動産の名義変更や銀行預金の解約なども代行サポートを致します。
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